1975年、戦後初の死刑確定囚・西武雄さんが刑場の露と消えました。
28年ものあいだ彼は自らの無実を叫び続けていました。

叫んでも聞き入れられない状況に彼は絶望し、言葉は枯れて無言となり、
顔つきも死んだようになってしまったといいます。
それでも時折、悔やみきれず冷たい獄窓の月に向かって絶叫したのでしょう。